宮田JICA日系社会青年海外協力隊員の帰国報告

令和2年1月15日

(写真右端が宮田氏)
 
 野球の指導のためマナウスに派遣されていた宮田瑠星JICA日系社会青年海外協力隊員が1月12日に2年間の任期を終えて離任しました。宮田ボランティアはマナウス・カントリークラブの野球の指導に派遣され,日系の会員師弟のみならず,アマゾナス州公立中学校日本語ポルトガル語バイリンガル校におけるスポーツ指導の他,スラム街の子供達の非行防止の一環として彼らへの野球指導に尽力してくれました。野球の向上は勿論のこと,日本では普通である道具の整理整頓,時間厳守等大切な心構えを気づかせてくれました。とりわけ,以下は高い評価となっています。
 
(1)昨年9月,野球少年(小・中学生)8名を引率して,鹿児島,福岡での中学生との交流,日本の文化との接触,プロ野球のソフトバンクホークスの選手との交流等を通じ,子供達に大きな夢と希望を与えました。将来,プロの選手を目指すかはともかく,日系二世,三世である子供達は先祖の故郷日本を肌で感じ,大きな感動を受けたようです。全員が将来,再来日し日伯両国の架け橋となりたい等と夢を語ったそうです。 
 
(2)日常的に暴力が蔓延るスラム街の子供達に野球の基礎を教え,「日々の厳しい暮らしの中から,夢を持ち,その目標に向かって努力をすればいつか夢は実現できる」ことを信じる大切さを伝達しました。彼らの中には不登校や非行へ進むリスクの高い子供もおり,スポーツを通じて人間としての大切なものが教えられ,将来,日本語も学び日本企業に就職したいと語る子供が増えているそうです。
 
 このように子供達を勇気づけてくれた宮田ボランティアに謝意を表するとともに,マナウスにおける継続した野球指導に後任が派遣され,更なる活動を願います。