海外安全対策情報(平成28年10月~12月)

平成29年1月12日
平成29年1月11日

在マナウス日本国総領事館
領  事  班


海外安全対策情報(平成28年10月~12月)

1 治安情勢及び犯罪の傾向
 マナウス市における2016年10月~12月の犯罪認知件数合計は23,547件で,前年同期比-11.3%(3,017件減)となっております。また,2016年1月~12月までの犯罪認知件数総計は98,816件で,前年同期比-5.8%(6,079件減)と減少傾向です。治安機関による取締り頻度増強等の効果は見られるも,最も身近で警戒が必要な強盗・強盗殺人・窃盗事件の発生件数合計は月平均約3,426件(約181件/1日当たり)と,非常に高い数値を保持しており,予断を許さない状況です。

2 邦人の被害事案
該当事案なし。

3 邦人以外の被害事案(在留邦人の居住地区等関連のみ抜粋)
(1)10月9日(日)の午後11時頃,マナウス市セントロ地区に所在する刑務所(Cadeia Publica Raimundo Vidal)にて,囚人11名の集団脱獄事件が発生しました。脱獄した内の2名は脱獄後直ぐに逮捕されましたが,9名は逃亡し,その中には殺人,殺人未遂,麻薬密売などの凶悪犯も含まれていました。

(2)10月26日(水)の午後1時頃,マナウス市ノッサ・セニョーラ・ダス・グラッサス地区ヒオ・マール通りイドーゾ公園(Parque do Idoso)にて強盗事件が発生しました。果物ナイフを所持した犯人2人組は,被害者の老人(78歳)が車に乗り込んだところを狙い,車内へと侵入,その後,金品を渡すよう要求するも,被害者が抵抗したため,被害者の顔と手を切りつけ逃走しました。犯人組は現場近くのレストランの常連客でした。

(3)10月27日(木)の午後3時45分頃,マナウス市アドリアノポリス地区マナウアラショッピングセンター(Manauara Shopping)の駐車場にて強盗事件が発生しました。近くに隠れていた強盗犯は,買い物を終えた被害者(女性)が車に乗り込んだのと同時に車両内に侵入し,金品を要求,危険を感じた被害者は隙をみて車外へと飛び出しました。その後,強盗犯は車両に乗って逃走したものの,近くにいた軍警察の追跡により逮捕されました。

(4)11月17日(木)の午前3時10分頃,マナウス市パルキ・デズ地区内にて,強盗容疑のかかる4人組と軍警察による銃撃戦が発生しました。同地区内の路上でたむろしていた4人組に,匿名通報により軍警察官2名が職務質問のため近づいたところ,4人組は車に乗り込み突然逃走,カーチェイスによる銃撃戦へと発展しました。その後,同警察の連携により,犯人組は逮捕されました(内1人は死亡)。
 また同日夜,同地区内において,前述で逮捕された犯行グループとの関連が疑われる3人組の車両強盗(盗難車を悪用して同地区内で盗みを犯していた模様)が銃撃戦の末に逮捕されました。

(5)11月28日(月)の午前3時40分頃,マナウス市アドリアノポリス地区グリェルモ・マルコーニ通り(Rua Guglielmo Marconi)に所在する住宅にて侵入強盗事件が発生しました。武装した5人組の強盗は同住宅内へ侵入し,家族6人を拘束。40分間に渡り住宅内を物色し,金品を強奪しました。その後,匿名の通報により駆けつけた軍警察により,3名の強盗犯は逮捕されました(内2名は逃走)。取り調べによると,同犯人グループは事件前に約1週間の下見を行い犯行を計画していたとのことでした。

(6)12月1日(木)午後1時30分頃,マナウス市ノッサ・セニョーラ・ダス・グラッサス地区ドミンゴス・リマ通り(Rua Domingos Lima)にて,強盗の犯行現場を目撃した軍警察と2人組の犯人による銃撃戦が発生しました。同通り付近に所在する銀行近辺において警戒を行っていた軍警察は,現金を所持し銀行から出てきた利用客に狙いをつけ,バイクで追跡をはじめた不審な2人組の男を目撃。その後を追跡したところ,2人組の男が利用客に対し強盗を行っている現場を目撃し,制圧を試みた直後,そのまま銃撃戦へと発展しました。2人組の犯人のうちの1人は逮捕に至ったものの,内1人は逃走,痛ましくも利用客は流れ弾に当たり死亡しました。

(7)12月2日(金)の早朝,マナウス~ボアビスタ間を繋ぐ国道174号線のマナウスから8km地点の刑務所(Complexo Penitenciário Anísio Jobim)で囚人14名の集団脱獄事件が発生しました。14名の脱獄犯の中には殺人,誘拐などの凶悪犯が含まれていました。

4 テロ・爆弾事件発生状況
 該当事案なし。

5 誘拐・脅迫事件発生状況
 該当事案なし。

6 日本企業の安全に関わる諸問題
 10月14日(金)午後8時1分頃,マナウス市コロニア・サントアントニオ地区トルクアト・タパジョス通り(Av. Torquato Tapajós)に所在する日本企業敷地外辺にて,拳銃を所持しかつ覆面をした不審者3人組を,隣接する土地の管理者が発見しました。異変に気付いた土地の管理者は,直ちに同企業の警備室に駆けつけ事の異変を警備員に報告,その後,警備員2名が周囲の警戒を行ったところ,警備員に気付いた不審者3人の内の1人が突然警備員に向かって発砲し,不審者達は逃走しました。

                                                       以 上