令和2年秋の叙勲受章者の決定

令和2年11月3日
11月3日、日本政府は令和2年秋の叙勲受章を発表しました。
在マナウス日本国総領事館管轄内の受章者は2名(邦人叙勲1名、外国人叙勲1名)で、概要は以下のとおりです。

〈邦人叙勲〉
氏名 年齢 住所 勲等 本籍
大谷 三枝子 70 アマゾナス州
イランドゥーバ市
旭日単光章 日本
(主要経歴)
元 カルデイラォン地区発展協議会 会長
現 カルデイラォン地区発展協議会 顧問
 
(主な功績)
自身の土地を無償提供しかつイランドゥーバ市行政に精力的に働きかけ、カルデイラォン地区内初の公立小学校及び公立保健所の設立に多大な貢献を果たした。同じく行政と粘り強く折衝し、同地区への接続道約10kmのアスファルト舗装の実現やアサヒ移住地住民の対岸マナウス市への渡し船(フェリーボート)の無償利用の実現を果たした。ネグロ大橋開通後は治安が著しく悪化したため、自身の土地を無償提供かつ建設費用の一部を私費負担し、アマゾナス州軍警察の巡回立ち寄り所を設立し、同地区の治安回復に貢献した。こうして草の根レベルで長年コミュニティーへ赤誠の奉仕を果たした姿勢により、周囲のブラジル人住民の日本人への評価及び日本への好感度を高めることに寄与した。
 
 
〈外国人叙勲〉
氏名 年齢 住所 勲等 国籍
テツオ・ヤマネ
 
93歳 アマゾナス州
マナウス市
旭日小綬章 ブラジル
(主要経歴)
元 アマゾン・バイオテクノロジー・センター 分子生物学部長
アマゾナス州立大学保健科学部薬理学・実験医学研究室 客員教授
 
(主な功績)
分子生物学者として米国にて先進的研究を行ったが、同国における栄達の道を選ばず出生国である伯に戻り、人類の財産ともいうべきアマゾンの大自然を持続可能な方法で活用できる知恵を見いだすことに半生を捧げてきた。その精力的な活動の中で、日本人研究者の訪伯招へい及び伯人研究者の日本派遣を私費にて累次行い、両国の学術交流を深化させたところ、日本の技術を伯に紹介すること、日本人研究者の伯国での調査実施を支援すること等で顕著な貢献があった。また研究室に閉じ籠もらず、資源応用やリサイクルの分野で環境教育を含むフィールド・ワークを弾力的に展開するところ、その姿に接するアマゾナス州の伯人をして、遠い日本の環境先進性を認識せしめることに寄与した。