日系人とマナウスフリーゾーン、総領事館文化行事の実施

 

                                                                        2007年1月

 

 マナウス総領事館のあるアマゾナス州マナウス市は、赤道付近の南緯3度に位置した人口160万人の都市で、ブラジルの中では9番目に大きい都市です。熱帯雨林気候に属し、1年中高温多湿ですが、乾期(6月~11月)と暑さの和らぐ雨期(12月~5月)に分かれています。

 

 日系人というとサンパウロを思い浮かべる方が多いと思いますが、ここマナウスにも約3千人の日系人が居住し、多方面で活躍しています。マナウスにはフリーゾーンがあり、日本からオートバイ(ホンダ、ヤマハ)や電気・電子機器(松下、ソニー他)等、30社あまりが進出していますが、これらの日系企業は現地の優秀な日系人を多数雇用しているため、企業駐在員と日系社会との関係が緊密で、互いに助け合う存在となっています。

 

 また、当地には主な日系移住地が2つあり、各移住地の自治会はスポーツ大会や盆踊り大会、周年事業等を開催し、在留邦人、日系人の絆を深めると共に当地における日本文化の普及にも貢献しています。

 西部アマゾン日伯協会も、当地における日本文化の普及に大きな役割を果たしています。同協会は日本語学校を運営しているだけではなく、様々な文化事業も行っています。去年11月に同協会で行われた日本文化週間(当館と同協会が共催)では、剣道・合気道、茶道のデモンストレーション、各種教室(日本料理、折り紙、生け花等)が実施され、大盛況のうちに幕を閉じました。

 

 また、最近マナウスにおいて成功した他の文化事業として、去年9月に行われた鈴木裕子女史によるピアノリサイタル公演が挙げられます。鈴木裕子女史はブラジルのクラシック音楽に造詣が深く、これまでもブラジルのピアノ曲を中心に世界中で公演を行ってきました。今回のマナウス公演は、19世紀末のゴム景気の時に建てられたアマゾナス劇場で行われ、多くの観客が鈴木裕子女史の繊細で感性豊かな表現力に感動していました。

     (写真左)日本文化週間での生け花教室の様子

     (写真右)アマゾナス劇場の外観