マナウス市犯罪発生状況
○概況
アマゾナス州マナウス市では、殺人や強盗、短時間誘拐等の凶悪犯罪が昼夜、場所を問わず発生しています。その犯行手口も、リオデジャネイロ等の大都市での犯罪をまねた模倣犯が増加し、凶悪になりつつあります。また、マナウスは麻薬の密輸中継地といわれており、麻薬絡みの犯罪も多発しています。
また、アマゾナス州マナカプル市沿岸(マナウス市から西方約70キロ地点)においては、2010年6月、単独で手漕ぎボートによるアマゾン川下りをしていた日本人旅行者が武装強盗団に襲われ、所持品を強奪される事件が発生しました。最近では、漁船や遊覧中のボートが武装強盗団に襲われるケースが増えています。さらに、隣国ペルー、コロンビアとの国境付近にあるタバチンガ市からマナウス市に至る地域は麻薬の運搬ルートとして犯罪組織に利用されており、2010年11月にはアマゾン川で警察部隊と犯罪組織との間で銃撃戦が発生し警察官2人が殺害される事件も発生しました。
○犯罪被害多発地域
観光名所が多数所在するセントロ地区周辺では路上強盗等の犯罪が多発しており、特に夜間や人通りの少ない場所では注意が必要です。また、人の往来が多い場所(セントロ地区の港から旧市役所に至る地域で、市内各地を結ぶバスのターミナル周辺など)は昼間であってもひったくり等の被害が多発していますので注意してください。
マナウス市郊外では、北部のシダーデ・ノバ地区、東部のサン・ジョゼ地区、タンクレード・ネーベス地区、ジョルジ・テイシェイラ地区等は、麻薬密売に絡む殺人や銃器を使用した強盗が多発しています。また、マナウス市南部のエドカンド地区、コロニア・オリベイラ・マシャード地区等も麻薬密売に関わっている者が多いといわれており、警察による取り調べがしばしば行われています。
○交通手段の安全性
市内の交通手段としては無線タクシー及びタクシー乗り場に待機中のタクシーを利用するのが安全といえます。いわゆる流しのタクシーは利用しないでください。 路線バスは安価ですが時間帯によっては混雑が激しく経路が複雑で非常に分かりにくい、また、バス車内及びバス停での強盗事件が多発していますので利用を避けた方が賢明です。
自家用車を運転する場合、マナウスでは交通規則を守らないドライバー、運転技術が未熟なドライバーが多く、ブラジル国内でも交通マナーが極めて悪い地域とされています。特に金曜の夜間から土曜の朝にかけての時間帯は飲酒運転をするドライバーが多く、事故に巻き込まれる可能性が高いので、運転中は、走行中、停車中を問わず、常に周囲の車の動きに気を配る必要があります。
○天然資源の管理
許可無く野生動植物を殺傷・捕獲・採取したり、ブラジル国外に持ち出したりすることはブラジルの法律等で禁止されており、違反者は厳しく処罰されます。これら行為を安易に行わないようにしてください。
マナウスでは天然資源の保護のため特に厳しい管理体制をとっており、不用意に動植物を持ち出そうとして空港等で当局に身柄を拘束されるケースが増加しています。動植物の採取、国外への移送に関しては必ず事前にブラジル環境再生可能天然資源院(IBAMA)の許可を得る必要があります。
○単独でのアマゾン川下りの危険性
アマゾン川の流域は広大で支流も多く、また、雨季と乾季の水位差により様相が一変することもあり、方向を見失い迷う危険性もあります。2008年8月には、アマゾン川を筏で下っていた日本人旅行者が一時行方不明となる事例も発生しています(その後、無事保護されました)。このため、単独でのボートによるアマゾン川下りは非常に危険ですので絶対に控えてください。